北魏の臨書の話

臨書

 人の書いた字を、勉強のために真似て書くこと。考えは、絵の模写と同じ。臨書作品として公開したり出品したりできる。色んな種類の作品を臨書すると、表現力が幅広くなるし、実際そう。だが、私は厳つい字ばかり選んでしまう🤗🤗これは性🤗🤗🤗🤗🤗基本的に唐あたりまでの中国古典作品を書いてる。日本は行成様しか書いたことない。


拓本

 石碑に彫られた字を紙に写しとって本に綴じたもの。碑面に紙を水で貼りつけて、墨を染み込ませた布でぽんぽんして採拓する。


最近、北魏墓誌銘集の拓本をいただいたのでちょくちょく臨書してる。(行成様もいただいたけど、今ここで書き始めるとえらいことになるので、次の機会に)

北魏墓誌銘集の特徴は、

①右上がりが強い

②中心も右寄り(中心にくる縦画も右にズラしてる)

③撥ねも払いもかなり伸ばす、かっこいい

④肩を入れ直す

⑤左払いも入れ直す

⑥入筆は45°(楷書の理想)より立てる

らへんと思う。私が書いた限りは。

ほぼ楷書なんだけど、やっぱりまだ飾りが多い感じ。いや分類したら楷書なんじゃがな。


墓誌銘は漢字の通り、墓石に刻まれてる言葉。だいたい誰々の墓で〜こんなことしたよ〜って讃えてる。北魏って戦争多かったんだっけ?世界史選択だったけど全然覚えてないやんね。やたら墓誌銘多い。

【お気に入り】

「元顯儁墓誌銘」

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北魏は別に碑面が傷んでるものばっかりでもないんだけど、この拓本はばりばりきれい。見て!白黒のコントラストやばい綺麗じゃない!?なんだろう、採拓した人の腕がよかったのかな。これ真っ黒な墨で書いたったらかっこええやら、間違いねえ。うわ、書きてえ。


「美人董氏墓誌銘」

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美人なんだわ、これが。字が美人ってやばない?やばいやろ、わしかてやばいと思う。でも美人なんやて。すらっとして美しいわけ。字数はえぐいから全臨はできんけど、もっと書きてえ〜。


墓誌銘自体は墓石にみっちり書かれてるので、実際は細字。拓本と同じサイズで書くのが書きやすい(拡大縮小するのってえぐいんだわ)。細字は肩凝りを覚悟しないといけない。でも楽しい。あ、大字も映えると思うよ!こんだけ派手派手で力強いので!やりたいね!!全紙に6文字とか、気持ちいいだろ!!うわ、やりてえ〜!!

今はA4コピー紙に中筆で書いてる。画数の多い字は枠内に納めるのが大変だし、画数の少ない字は(少し位置や角度がズレただけで影響がでかいので)バランスを取るのがすごく難しい。そこがうまくいくと痺れるほど気持ちいい。やばい人だ。


最後に、バランスだのサイズだの色々言ったけど、臨書で一番大事なのは「線」だって教わってる。し、たぶんそう。言葉にするの難しいけど、形がどんなに整っててもヒョロヒョロの線じゃ、絶対カッコつかない!ってことだと思う。太けりゃいいってわけでもないんだけど、だから難しいんだけど。

もっと勉強するけど、今のところは以上!